ネフローゼ症候群

ネフローゼ症候群ってどんな病気なの?【超絶分かりやすく解説】

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ネフローゼ症候群は国で難病してされている病気のひとつです。

主に子供がかかりやすい病気なので、お子さんがネフローゼの診断を受けてしまいショックを受けてしまった親御さんも多いのではないでしょうか。

実は私も26年間、ネフローゼ症候群という名の「難病」と付き合って生きてます。

でも安心してください!

ネフローゼ症候群でも正しい知識さえ身につけておけば明るく元気に生きていけます!

現に私がこうして今元気に生きているのが何よりの証明です。

本記事では、お子さんが突然「ネフローゼ症候群」という病気と診断されてしまい、どんな病気なのか知りたいあなたに向けて「ネフローゼ症候群」という病気について超絶分かりやすくご紹介します!

ネフローゼ自体は怖い病気ではないので、お子さんが普通の生活を送れるよう暖かくサポートしてあげましょう。

 

この記事はこんな人に向けて書いてます
  • ネフローゼ症候群の概要やどんな病気なのか知りたい人
  • 突然、難病と診断されてどうしたらいいのか戸惑ってしまう人
  • 誰かに相談しても理解されない人
  • 家族がネフローゼ症候群と診断されてしまった人

 

 

ネフローゼ症候群ってどんな病気なの?

ネフローゼ症候群ってどんな病気?

ネフローゼ症候群って、具体的にどんな病気なのか紹介していきます。

症状について

ネフローゼ症候群の主な症状は、尿中に大量の蛋白が出てしまいます。

それによって血液中の蛋白の量が少なくなってしまい(低蛋白血症)、浮腫(むくみ)が生じます。

浮腫(むくみ)の症状は、ひどくなると足が普段の2倍ぐらいの太さになります。

他には、全身の倦怠感、体重増加、尿量が少なくなります。

文字で見ると、大したことないように見えますが、マジで辛いんです。

実感として、普段の自分の体重にプラス10kgの重りを付けられたみたいな感覚です。

起き上がることすらキツい!

最悪の場合は、自力で動くことが出来なくなります。
(無理やり動けないこともないけど、トイレに行くだけの移動で息切れします)

初期症状は気づきにくい

ネフローゼ症候群の初期症状

ネフローゼ症候群の症状の厄介な点は、初期症状が分かりにくい点です。

最初に出る症状としては、尿の泡立ちが通常時より目立つようになります。
(蛋白尿は泡立ちやすい性質をもってます。)

蛋白尿が出始めてるのは、既にガッツリ症状が出てしまってる場合(症状が進行してる)があるので、ちょっと手遅れ感があります。

他の初期症状は、普段より疲れやすいなと感じることがあったら、蛋白尿の前兆の確立が高いです。

疲れやすさって、個人差があるので説明するのが難しいのですが、

普段と同じ行動をしてるのに、やたらと疲労感を感じたり、トイレの回数が少ないなと感じることがあります。

あと、私の場合は朝から夕方まで頭痛が酷いときは、前兆になってることが多いです。

 

進行するとどうなるの?

ネフローゼ症候群の症状が悪化した場合、さらに大量のタンパク質が尿として体外に排出されてしまいます。

平常時は、尿に含まれるタンパク質の量は0.15g/日 未満ですが、ネフローゼ症候群の症状が悪化すると、3.5g/日以上のタンパク尿が出てしまいます。

この量は、通常時と比較して約20倍以上ですから、かなりヤバイ状態と言えます。

また、血中のアルブミン値は通常時は4~5g/dl(デシリットル)ですが、ネフローゼ症候群の症状が悪化すると、3g/dl(デシリットル)まで低下します。

ネフローゼ症候群の定義
  • 尿タンパク量が1日3.5g以上
  • 血中のアルブミン値3.0g/dl(デシリットル)以下(あるいは総タンパク量6.0g/dl以下)

 

上記の数値上の悪化に伴って、身体に起こる変化は、以下のような症状が現れます。

  • むくみ(浮腫)
  • 体重増加
  • 倦怠感
  • 尿量の減少
  • 発熱
  • (たまに)頭痛

タンパク尿が出始めてから、早い場合だと1~2日でむくみ(浮腫)と体重増加の症状が出てきます。

この病気の怖い所は、初期症状に気づいてから悪化するまでのスピードが早いことです。
(初期症状も見逃しやすいですし)

更に、上記の症状が悪化して、病状が進行していくと、腎機能低下による腎不全に陥ります。

もし、ここまで症状が悪化したらかなり最悪な場合と言えます。

末期の腎不全になってしまったら、透析治療(腎機能を人工腎臓によって補う治療方法)が必要になり、さらに脳梗塞や心不全などの心血管疾患のリスクが高まります。

最近の治療方法の発達によって、腎臓病単体で命にかかわることは稀ですが、腎臓は「沈黙の臓器」と呼ばれるほどに、気づきにくい臓器になります。

特に、ネフローゼ症候群は初見ではっきりと診断されることが難しい病気でもあります。

 

原因について

ネフローゼ症候群の原因

ネフローゼ症候群は、原因によって大きく2つに分類することができます。

腎臓疾患が原因の場合

腎臓の病気が原因で起きるネフローゼ症候群のことを、一次性ネフローゼ症候群(原発性ネフローゼ症候群)と言います。

一次性ネフローゼ症候群の原因となる主な病気
  • 微小変化型ネフローゼ症候群
  • 膜性腎症
  • 膜性増殖性糸球体腎炎
  • 巣状分節糸球体硬化症(巣状糸球体硬化症)

 

一次性ネフローゼ症候群は、腎臓に問題が起きてます。

主な治療方法は、腎臓で炎症を抑えるためにステロイド剤を用いたり免疫抑制剤を使って治療します。

 

全身性疾患に伴う場合

全身に渡る病気が原因で起きるネフローゼ症候群のことを、二次性ネフローゼ症候群(続発性ネフローゼ症候群)と言います。

二次性ネフローゼ症候群の原因となる主な病気
  • 糖尿病
  • 高血圧
  • ループス腎炎
  • アミロイド腎症

 

二次性ネフローゼ症候群は、糖尿病などの全身に影響を与える病気が原因で発症します。

上記の4つの病気以外でもネフローゼ症候群の原因となることもあります。

二次性ネフローゼ症候群の治療方法は、原因となる病気を治療することでネフローゼ症候群の治療にも繋がります。

つまり、糖尿病が原因の場合は、糖尿病を治療することによりネフローゼ症候群の症状も落ち着いていきます。

 

難病について

ネフローゼ症候群の中でも、一次性ネフローゼ症候群は厚生労働省が定めた指定難病になります。

指定難病の人で定められた重症度を超える場合には医療費の助成を受けることができます。

【難病とは】

治療がむずかしく、慢性の経過をたどる疾病もいまだ存在し、このような疾病を難病と呼んでいます。

ただし、完治はしないものの、適切な治療や自己管理を続ければ、普通に生活ができる状態になっている疾患が多くなっています。

そのために、現在、「病気をもちながら働く(働き続ける)」ことが大きな課題になっているのです。

現在 123 種類が「特定疾患」として指定されており、多種多様で、糖尿病や高血圧と変わることがない疾患もあります。

「難病」という言葉のイメージから先入観をもつことなく、一人ひとりのありのままの姿を理解することが大切です。

(厚生労働省より一部引用) 参照HP(厚生労働省)はコチラになります。

 

 

医療費助成制度がある

ネフローゼ症候群の医療費助成

一次性ネフローゼ症候群では、その重症度に応じた医療費助成が受けられます。

【重症度判定基準】

  • ネフローゼ症候群の診断後、一度も完全寛解に至らない場合
  • ステロイド依存性あるいは頻回再発を呈する場合
  • CKD重症度分類の赤色の部分の場合
  • 蛋白尿0.5g/gCr以上の場合

【18歳未満の患者に関しては、下記の1~3のいずれかに該当する場合】

  • 半年間で3回以上再発した場合又は1年間に4回以上再発した場合
  • 治療で免疫抑制薬または生物学的製剤を用いる場合
  • 腎移植を行った場合

 

上記の判定は、病院でお医者さんが診断してくれるので全部を理解してなくても大丈夫です。

お医者さんから判定して頂いたら、医療費受給者交付を得ることで医療費の助成(負担額の軽減)が可能になります。

申請に関しては、各都道府県(各自治体)で提出する書類などが異なります。

【助成される内容は?】

  • 指定医療機関で難病の治療に要した窓口の自己負担金
  • 保険調剤の自己負担額
  • 訪問看護ステーションや介護保険の医療サービスを利用したときの利用者負担額

 

【自己負担額はいくらなの?】

自己負担額額の限度額は世帯の市町村住民税により限度額が決まっています。

詳細な限度額は市町村に問い合わせるか、または難病情報センターのウェブサイトなども参考にしてください。

ネフローゼ症候群の医療助成の負担一覧表

 

治療について

ネフローゼ症候群の治療

一次性ネフローゼ症候群の場合は、基本的にステロイド治療が第1治療方法になります。

また、併せて免疫抑制剤と血圧を下げる為の降圧剤を使用します。
(ネフローゼ症候群の場合、どうしても高血圧になることが多いので)

二次性ネフローゼ症候群の場合は、それぞれの原因となる病気への治療の為の投薬が中心になりますので、本記事では詳細は割愛します。

一次性ネフローゼ症候群で有効となるステロイド治療ですが、糖尿病腎症では逆効果となってしまう場合があります。

尿タンパクが減少して正常値に落ち着いてきたら、徐々にステロイドの量を減らしていきます。
(ステロイド治療は、投与時には大量の投与量で一気に症状を止めます。)

【ステロイド治療のデメリット】

ネフローゼ症候群の治療で欠かせないステロイド治療ですが、残念なことに様々な副作用があります。

  • 感染症リスクが高まる
  • 骨粗鬆症リスクが高まる
  • 胃潰瘍リスクが高まる
  • 糖尿病リスクが高まる
  • 成長障害(子供の場合)
  • 食欲増進

 

ステロイド治療のデメリットの中でも、私の実感として感染症骨粗鬆症胃潰瘍リスクは症状として現れます。

どれもステロイド薬を長期的に投与してるとジワジワと溜まっていく副作用です。

健康な人よりも、風邪やインフルエンザなどの感染症に対する免疫が弱いので、流行時にはマスク・手洗い・うがいは当たり前です。

それでも防ぎきれないので感染してしまうことの方が多いです。

又、こういった感染症をきっかけにネフローゼ症候群が再発(落ち着いていた症状が再び悪化すること)することも多いです。

骨粗鬆症に関しても、一般的に高齢者の病気と思われがちですが、

ネフローゼ症候群でステロイド治療を長期間(10年以上)に渡って受けてる人は、骨密度が弱まってることが多いです。

私は男性ですが、同世代の人よりも腕などはかなり細い方です。おかげで細身のファッションを楽しめますけど。

地味に困る副作用は、食欲増進による肥満です。(骨は細くなるけど、内脂肪は溜まりやすい体質になります。)

ネフローゼ症候群の症状が悪化すると、基本的に絶対安静することになりますので、運動量が減ります。

そこにステロイドによる食欲増進効果と、腎機能低下による体質変化による肥満体質が重なります。

最初のうちは、「ネフローゼ症候群の病気の症状だから太っても仕方ない」と思いがちですが、油断してるとあっという間にメタボ体型になってしまいますので要注意です!

そうは言っても、私もステロイド薬が増量してる時には平常時プラス2〜3kgになってしまいます。

気をつけていても、どうしても太りやすくなる体質に変化してるのである程度の割り切りは必要です。

生活について

ネフローゼ症候群の生活

ネフローゼ症候群という病気を抱えながらでも日常生活を送ることは出来ます。

症状が悪化している場合は、ベッド上安静が基本ですし感染症予防の為に外出禁止になってしまいますが、症状が落ち着いてる時には特に制限がない生活を過ごせます。

私の場合は、学生時代には運動部に入って全国大会に出場したり、大学卒業してからは色々な転職をして苦労はしましたが、現在は一般の会社に就職して働いてます。

プライベートでも、大学時代の友人と飲みに行ったり、年に1回旅行に行ってます。

難病ということで、確かに苦しいことも多いですが、どうか絶望したりしないでください!

ちゃんと治療して状態が安定(寛解)していれば、普通の人と同じ生活を送れます。

 

予後について

ネフローゼ症候群を発症してから、どのくらいの割合で治るのか?

難病というからには、不治の病と捉えてしまうかもしれませんね。

実際は、一次性ネフローゼ症候群で幼少期に発症した人の多くは寛解(再発しない状態)の期間が10年以上経過していると言われてます。

完治という言葉ではなく、寛解という言葉で表現しているのは、この病気は原因が明確に判明していない為です。

不思議な病気と思われるかもしれませんが、幼少期に発症した患者さんは何故か大人になるとネフローゼ症候群の症状が出なくなったという例を良くお聞きします。

もしも、この記事を読んでるあなた自身やご家族の方がネフローゼ症候群になってしまったとしても、決して治らない病気ではないので安心してください。

ただし、いつ治るの?という疑問には、現在の医学では明確に回答できません。

なんとも、もどかしい想いがしますよね。

この病気を発症してしまったら、大切なのは焦ったり自分や家族を責めたりしないことです。

ちなみに、私は成人してからも、未だに寛解10年を達成できてません。

発症から、26年間、この病気と付き合ってますが、ここまで来たら、もう少しこの病気と付き合うのかな?と開き直ってます。

もしかしたら一生なのかもしれないですし、意外ともう少し早くこの病気から卒業することになるかもしれません。

 

素朴な疑問にお答えします。

ネフローゼ症候群の疑問に答えます

私が実際に色々な人に、ネフローゼ症候群について質問されたことを少しだけご紹介します。

ほとんどの人が名前も聞いたことのない病気だからこそ、様々な疑問や思い込みがあると思います。

【この病気の患者さんはどのくらいいるの?】

毎年、約2,000~2,700人の人が新しく一時性ネフローゼ症候群を発症していると言われています。
(二次性ネフローゼ症候群に関しては除外されてます。)

現在では、おおよそ16,000人の患者さんがいるそうです。

 

【この病気はどのような人に多いのですか?】

年齢層で見ると、小児から高齢者まで幅広いです。

又、ネフローゼ症候群には、その特質によっていくつかのタイプに分類されます。

40歳くらいまでは微小変化型のタイプのネフローゼ症候群が多く、高齢者の場合は膜性腎症のタイプのネフローゼ症候群が多いです。

 

【この病気は遺伝するの?】

遺伝性のネフローゼ症候群はかなり稀です。

少なくとも、一時性ネフローゼ症候群で遺伝したという例はありません。

 

【日常生活でどんなことに気を付けるべきですか?】

退院後は、定期的な通院で検査と診察を受けます。

症状の状態にもよりますが、月に1回~3ヶ月に1回程度の通院になります。

ステロイド薬や免疫抑制剤の服用は欠かさずに医師の指示に従います。

基本的に飲み薬なので食後に飲むことになります。

自宅での検査キットを毎日使用して、タンパク尿が出てるかどうかをチェックする必要もあります。(朝1回でOK)

もし、検査キットで異常値が見られた場合は、すぐに医師に連絡します。

私の場合は、主治医のメールアドレスなども教えて頂いてるので、電話が繋がらない場合でも、病状や少しでも気になる点を伝えるようにしてます。

ネフローゼ症候群の大切なポイントは、状態が悪化したら出来るだけ早く発見して、ステロイド薬で症状を抑え込むのが一番有効です。

食事制限に関しては、塩分には気を使います。

健康な人でも同じですが、塩分を大量に摂取すると、それだけ腎臓に負担を掛けますし、実感できる症状として、身体がだるく感じたり、顔がむくんだりすることがあります。

感染症予防として、インフルエンザワクチンの接種などは基本的に受けられます。
(というか積極的に受けるように言われます。)

ただし、免疫抑制剤の中には、インフルエンザワクチンなどと相性が良くないものもありますので、予防接種の前には必ず医師に確認しましょう。

 

ネフローゼ症候群で苦しんでる人の支えになりたい

ネフローゼ症候群の支えになりたい

あなたがもし突然、ネフローゼ症候群と診断されてしまったり、

大切なご家族がこの病気と診断されてしまったら、きっと戸惑って混乱してしまうと思います。

私も5歳の頃に発症して、子供ながらにショックだったのを覚えてます。

同時に、家族にも悲しい思いをさせてしまいました。

私は今現在もこの病気と付き合った生きてますが、今までは出来るだけ隠してきました。

別に悪いことをしてるわけでもないし、隠すようなことではないんですけど。

正直、この病気は周りの人間に理解されにくい病気です。

どんなに丁寧な言葉で分かりやすく説明しようとしても、聞く耳を持って貰えないことの方が圧倒的に多いです。

悲しいことですけど、人間っていざ自分の立場になってみないと分からないですし、

理解しようという姿勢にもなりません。(全員がそういう人ではないですけど)

けど、ふと思ったんです。

26年もこの病気と付き合ってる自分ってかなりベテランじゃね?

ってか、医者よりも身近にこの病気と付き合ってるんですよね。

かなり珍しい病気ですし、健康な人からしたら、全然興味がない話題だと思います。

けれども、もしもネフローゼ症候群で苦しんでいて、周りに相談する人もいなくて、誰からも理解されなくて途方にくれてる方の微力ですが支えになりたいと思い、この記事を書いてます。

どうか、1人で苦しまないでください。

 

そして、難病や病気に対して少しでも理解したいと思ってるあなたに出来るだけ分かりやすい説明をしていきたいと思います。

どうか思い込みや偏見の目で、ネフローゼ症候群で苦しんでる人のことを見ないでください。

この病気でホントに苦しいのは、症状が悪化することではなく、周りに理解されないことの方がよっぽど辛いんです。