ネフローゼ症候群での治療でプレドニンをなぜ使うのか?

ネフローゼ症候群でプレドニンが必要な理由

どうも。ネフローゼ歴26年の美堂(@midou_kyouji)です。

ネフローゼ症候群の治療でステロイド薬を使うことに疑問を持ったことありませんか?

「ステロイドって、スポーツとかでドーピング問題になる薬のことでしょ?やばいんじゃないの?」

正直、ステロイド薬ってあまり良いイメージないですよね。

特に、お子さんの治療に使われるとなると、その副作用が心配になってしまうお母さんの気持ち、分かります。

安心してください。

ステロイド薬はちゃんと正しく理解して使用すれば、

副作用の影響を少なくしてネフローゼ症候群の再発を抑えることができます。

本記事では、ネフローゼ症候群の治療で使われるステロイド薬の中でも「プレドニン」というお薬のメリットとデメリットと副作用を軽減する方法をご紹介してます。

ステロイド薬と上手に付き合うことができれば、

ネフローゼ症候群の治療でこれほど頼りになる存在はありません!

 

 

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【この記事はこんな人に向けて書いてます】

  • ネフローゼ症候群と診断されて、治療方法を知りたい人
  • お子さんがネフローゼ症候群の治療でプレドニンという薬を使うことになったお母さん
  • プレドニンの副作用で苦しんでる人
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【合わせて読みたい】

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ステロイド薬しか有効な方法がないから

プレドニンしか有効な方法がない

ネフローゼ症候群の治療において、ステロイド薬を使われる理由は明快です。

それは、ステロイド薬しか有効な治療方法が見つかってないからです。

ネフローゼ症候群は少し前までは、治療方法がない病気として、

1回発症してしまうと、死に直結する病気と言われていたことがあります。

現在は、ステロイド薬を投与することで症状を抑えることができるようになったので、

いきなり生死にかかわるような事態になることは少なくなってきてます。
(深刻な状態に悪化してしまうこともあるので、油断は禁物です)

 

ステロイド薬は効果が強力な薬なので、必ずお医者さんの指示に従って飲むようにしましょうね。

健康な人の感覚だと、

「症状も治って安定してるから、副作用のことも恐いから、ステロイド薬はもう飲まなくても大丈夫でしょ♬」

と考えてしまうかもしれません。

絶対にやめてください!

ステロイド薬は急激に投与を中止したりすると危険なんです。

それこそ命取りになるような状態になることも十分にありますので、気をつけましょうね。

 

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【ステロイドを急にやめると危険な理由】

  • プレドニン離脱症状で、最悪の場合は副腎不全で命にかかわることもあるから。
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【プレドニン離脱症状ってどんな症状なの?】

  • 全身の倦怠感
  • 食欲低下
  • 疲れやすい
  • 脱力感
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これらの症状は、本人でも気づきにくい場合が多いです。

副腎不全の初期症状と言える上記の症状は、プレドニンを10mgから5mgに一気に減量する場合に現れます。

上記の症状はまだ軽度な症状です。

問題はプレドニンを大量に長期間投与してた状態でいきなり投与をやめてしまうと以下の重篤な離脱症状が出現します。

 

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【重症なプレドニン離脱症状】

  • 吐き気・嘔吐・下痢・腹痛などの腹部の異常な症状
  • 発熱
  • 脱水症状・血圧低下
  • 意識障害
  • 呼吸困難
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どの症状も、重篤な状態でありますが、特徴的な症状というわけではありません。

医師としても診断するのが難しく、プレドニンを一気にやめた旨を患者から伝えられないと、原因に辿り着くことは困難です。

ステロイドが嫌だから、服用するのを止めたのに、副腎不全や離脱症状が発症した場合は、

体内のステロイドを補う為にプレドニンをやめる前よりも多くの投与をしなくてはならない状況になります。

 

特にお子さんがステロイド薬の副作用で苦しい姿を耐えられないというお母さんは、

迷わずにお医者さんに相談してくださいね。

ステロイド薬の減量スピードを一緒に考えてくれますし、ステロイド薬の副作用を補完するお薬もあります。

どうか、1人で悩まないでくださいね。

自分を追い込んでしまったりするとストレスになってしまうので、

それが再発のきっかけにもなりますので、悩んだらすぐにお医者さんに相談しましょう!

【合わせて読みたい】

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プレドニンのメリットとデメリット

プレドニンのメリットとデメリット

ネフローゼ症候群の治療で使用されるステロイド薬は主にプレドニンという名前のお薬になります。

錠剤タイプでお口から飲むことになります。

 

プレドニン5mg

実はステロイド薬というと、大きく2種類に分類されます。

 

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【ステロイド薬の種類】

筋肉増強剤としてのアナボリックステロイド

→  スポーツ選手のドーピングやアトピー治療で使われる

抗炎症性ステロイド

→  ネフローゼの治療で使用されるのは、コッチ

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そして、ステロイドとは副腎皮質ホルモンのことで、元々は人間の体内で作られる成分です。

※腎臓の上部に「副腎」と呼ばれる臓器があります。

その部分で生成される成分のこと。

この副腎で作られる「グルココルチコイド」というホルモンの、

「抗炎症作用」と「免疫抑制作用」を人工的に強めたのがステロイド薬になります。

 

プレドニンのメリット

プレドニンのメリットは、なんと言ってもその効果が早く良く効く点です。

ネフローゼ症候群が再発して症状が出てるときに、できるだけ早めに適切な量を投与することで、

早ければ1週間後には寛解状態になり落ち着きます。

 

プレドニンは基本的に使われるのが錠剤タイプなので、服用するのも手軽に自宅で可能です。

錠剤タイプではなく、パルス治療などの点滴で体内に投与する場合もあります。

こちらのタイプのステロイドは錠剤よりも更に濃度を高めているので、効果も高いですが、医療機関で適切な管理のもとで使用されます。

ただし、このパルス治療などを行う場合は、

腸での吸収が出来ないぐらいに腸内浮腫(体内の腸がむくんでしまう状態)などの、

かなり状態が悪化してる場合に実施されます。

こういう状態になる前に、錠剤タイプのステロイド(プレドニン錠)で治療してしまうことが1番です。

 

ちなみに、ステロイド薬はネフローゼ症候群の治療以外の病気などでも幅広く使用されてます。

使用方法も、塗り薬や目薬など、錠剤以外のタイプもあります。

ステロイド薬と言うと、一般の健康な人には馴染みがないですが、

何らかの持病を抱えてる人にはステロイド薬は何らかの形で使用してることが多いです。

医療現場では、ステロイド薬はポピュラーな存在の1つと言えるかもですね。

私もネフローゼとは関係なくて、

捻挫したり、皮膚の湿疹が出たときなどに病院で処方された塗り薬にステロイドが使用されてたことがあります。

 

プレドニンのデメリット

ネフローゼ症候群の治療として有効なステロイド薬(プレドニン錠)ですが、

高い効果がある反面、デメリットもあります。

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【プレドニンのデメリット】

  • 長期間使用することで、副腎が弱くなる
  • さまざまな副作用が出てくる
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1つ目の、副腎が弱くなるというのは、本来、人間の身体で生成されるべきステロイド成分が体外から補給され続けると、

副腎が「体外から必要な分が入ってきてくれるなら、うちら頑張ってステロイドを作らなくても良いのでは?」と、勘違いしてしまいます。

その為に、副腎でステロイドの生成がされない状態が慢性化してしまいます。

なんせ、副腎は「外からステロイドが入ってくる」と思い込んでるから。

こういった理由から、ネフローゼ症候群の症状が治まって安定したからと言って、

急激にステロイドを飲むのを止めてしまうと大変危険です。

2つ目の副作用についてですが、ステロイド薬は、スポーツなどでドーピング問題などで禁止されてるのは、その副作用が人体に与える影響が大きいからです。

ネフローゼ症候群の治療に使用されるステロイド薬(プレドニン錠)は、抗炎症性ステロイドなので、

スポーツなどで使用されるものと違うタイプですが、副作用に関しては同様で人体に与える影響は大きくて、色々な副作用が発生します。

副作用については、ここに書ききれない程の様々な症状・症例があります。

試しに、Googleなどで、「ステロイド 副作用」と検索してみてください。

たくさんの症例が出てくるかと思います。

病院などで、お医者さんからステロイド薬(プレドニン錠)の副作用について説明を受ける際に、

必要以上に不安を煽ることがないように、必要最低限の説明を話すことになります。

お医者さんから、「実はこの薬には副作用として〇〇と、〇〇と、〇〇と…。。。」って聞かされたら、心配でとても投与に同意できませんよね。

ただし、ステロイド薬(プレドニン錠)の副作用は個人差があります。

ステロイド薬(プレドニン錠)の内服(飲み薬)の副作用は肉体面だけでなく、精神面にも及びます。

 

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【ステロイド薬(プレドニン錠)の副作用】

  • 顔がお月様のように丸くなる(ムーンフェイス)
  • 強い空腹感で食欲増進・成長障害(身長が伸びなくなる)
  • 毛深くなる
  • 免疫力の低下(感染症にかかりやすくなる)
  • 情緒不安定
  • 骨がもろくなる(骨粗しょう症)
  • 眠れなくなる(不眠症)
  • 肉づきが良くなる(お腹や肩などにお肉がつきます)
  • その他色々…。。
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ステロイド薬(プレドニン錠)の副作用は、単発で発生するのではなく、それぞれが繋がって症状がでるイメージです。

食欲増進の為に、普段より食べ過ぎてしまって肥満になる。

併せて、糖尿病も併発する危険性が高まります。

プレドニン錠は特に長期間の服用すると、内脂肪が溜まりやすいという副作用もあります。

免疫力も落ちるので、風邪を引きやすいですし、悪化すると肺炎になります。

眠れなくなるので、体力・精神面でも回復することなく、気分も落ち込みがちになって、うつ病になったり性格が暴力的になったりすることもあります。

骨ももろくなってるので、骨折しやすくなります。

 

副作用に関しては、ホントに個人差がありますので、上記の症状が必ず現れるとは言えません。

わたしの場合ですが、上記の副作用のうち、成長障害に関しては、あまり影響を受けなくて済みました。

成長期に出来る限りプレドニンの量を減らして投与していたのもあるかと思います。

おかげで現在のわたしは、身長は175cmと日本人男性の平均身長です。

ステロイド薬(プレドニン錠)は、優れた効果もありネフローゼ症候群の治療には欠かせない選択肢ですが、

その反面、強烈な副作用もあることも理解して普段の生活を過ごす必要があります。

 

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【生活の中で気をつけるべきこと】

  • 手洗い、うがいなどの風邪の予防の徹底
  • バランスの取れた食事を取って、肥満への対策・激しい運動は控える(全く運動をしないのは逆に良くない)
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精神面では、自分でも驚くぐらいに、急にイライラしたり、気分の浮き沈みが激しかったりするときがあります。

わたしも、精神病なのかな?って、自分のことを疑ったことがあります。

けど、主治医に相談したら、ステロイド薬(プレドニン錠)の副作用なので、

減量していくことで症状も安定していきました。

肉体面や精神面で、普段とは違う異常が感じられたら、

副作用かな?と思ってみると、少しだけ気持ちが楽になりますよ。

 

プレドニンの副作用を軽減する方法

プレドニンの副作用を軽減する方法

ステロイド薬(プレドニン錠)の副作用はホントに辛いですよね。

ネフローゼ症候群の治療として、他に有効な手段がないというのが現実なので、私も、仕方なく使い続けてるというのが本音です。

そんな状況でも、出来るだけプレドニンの副作用を軽減する方法がいくつかあるのでご紹介します!

 

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【プレドニンの副作用を軽減する方法】

  • 出来るだけ再発頻度を抑えて、徐々に減量させる。
  • 免疫抑制剤を併用して、再発頻度を減らす。
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プレドニンの副作用を抑える方法は、根本的に投与量を減らすこと以外にありません。

そうは言っても、「なかなか減量できないから困ってるんだよ。」と思われますよね。分かります。

実は、ステロイド薬の副作用を個別に抑える薬もいくつか存在します。

例えば、ステロイド薬の副作用の1つに高血圧になりやすいという症状があります。

これに対して、降圧剤と言われる、血圧を下げるお薬をプレドニンと併用することである程度は抑えることができます。

あとは、ステロイドの副作用で骨がもろくなるというものもあります。

こちらに対しても、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)予防の為のお薬もあります。

他にも、プレドニンの副作用に適合したお薬はあります。

ただ、私の26年の経験からすると、それぞれの個別の薬は長く続けると効き目が弱くなります。

ステロイド薬の副作用を抑える為に、投与された薬というのは、結局はその場その場での対処療法でしかありません。

(まぁ、ステロイド薬でネフローゼの症状を抑えること自体も対処療法みたいな感じですけど)

 

ホントにプレドニンの副作用を軽減する方法は、減量していくことになります。

ただ減量していくと、再発してしまう危険性もありますので、免疫抑制剤というお薬を併用していく方法があります。

免疫抑制剤と言われるお薬はいくつか種類がありますが、近年になって、リツキサンというお薬が効果的であると話題になっています。

免疫抑制剤を使用することで、ネフローゼ症候群の再発そのものを抑える効果があります。
(100%ではありません)

プレドニンは副腎から生成されるべき成分を補う為に、投与し続けなくてはならないのですが、徐々に減量していくことで体内の副腎の生成量を回復させていくことが出来ると言われてます。

 

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【プレドニン脱却までの道】

  1. 免疫抑制剤で再発の頻度を減らす。
  2. 再発がしない間に、プレドニンの投与量を徐々に長期間をかけて減量する
  3. 最終的に、プレドニンの投与量が0又は限りなく0に近い状態にする
  4. そのままの状態で再発をしない状態を保つ

 

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上記のパターンがネフローゼ症候群の治療で有効と言われているパターンになります。

プレドニンの副作用は減量していけば、症状は軽減されます。

その為にも、再発の頻度を抑えることが大切です。

 

プレドニンとの付き合い方が大切

プレドニンとの付き合い方が大切

ネフローゼ症候群の治療において、ステロイド薬(プレドニン錠)は必須ともいえる存在です。

ただし、メリットとデメリットがあることも十分に理解することが大切です。

私がネフローゼ症候群という病気になって、26年という年月を経て思うのは、

病気との付き合い方 = プレドニンとの付き合い方

だなと感じます。

ネフローゼ症候群の症状は、再発したときには辛いものがありますが、それもせいぜい2週間程度で落ち着きます。

それよりも、苦しまされるのは、プレドニンの副作用なんです。

再発が収まったからと言って、1度投与量を増加したプレドニンが副作用が出ないまでに減量させるまでに、時間がかかります。

 

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【プレドニンの減量ペース(成人男性の場合)】

  • 再発時(4/1):30mg
  • 寛解状態になる(4/15):30mg
  • 寛解状態になってから、2週間後(4/29):30mg
  • その後、1ヶ月後(5/29):25mg
  • さらに1ヶ月後(6/29):20mg
  • さらに1ヶ月後(7/29):15mg
  • さらに1ヶ月後(8/29):10mg
  • さらに1ヶ月後(9/29):9mg
  • さらに1ヶ月後(10/29):8mg
  • さらに1ヶ月後(11/29):7mg
  • さらに1ヶ月後(12/29):6mg
  • さらに1ヶ月後(1/29):5mg
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プレドニンの減量ペースは個人差がありますので、主治医の先生と相談して決めていくことになります。

上記のパターンは、私の場合ですが、1度再発をして投与量を増量してから、

副作用の影響が表れなくと言われている5mgまで到達するのに、約10ヶ月ほどかかります。

ネフローゼの再発で苦しむのは最初の2週間でも、その後のプレドニンの副作用で苦しむのは9ヶ月程度になります。

 

ここまでプレドニンのメリットとデメリットを中心にご紹介しました。

副作用で苦しむのは当人にしか分からない部分がたくさんあります。

お子さんやご家族がプレドニンの副作用でいつもと少し様子が違ってしまっても、どうか支えてあげてください。

無理に優しい言葉をかける必要はありません。

そばにいて、一緒に頑張ろう!!と言ってくれるだけで大丈夫です。

精神状態が不安定になることもあります。

外見が変わってしまうこともあります。

けど、それは一時的なものです。安心してください。

プレドニンとの付き合い方はちょっとコツが必要です。